実は、性懲りもなく描いてました。
でもやっぱり、つまらないですね。こういう絵はオーソドックスで普通で誰もが認めるスタイル。気持ち的にも落ち着いて熱心に作業できます。しかし、もう漫画を描いてしまったらそういう状態では満足できないんです。もっと、気持ちが弾むというか高揚感というか、胸キュンというか、目を見張りたくなるというか…いろいろあって言葉が出てきませんけど、ともかくこういう絵ではつまらないんです。
昔はこういう絵が本来の絵画であって、漫画など質が落ちる、品がない、取るに足らない、それこそつまらないものと考えてました。頭で考えているのとは逆に、実際は好きで昔から漫画ばかり描いてました。自分に嘘をついていたんですね。最近ですよ、一般絵画と漫画の位置づけが逆になったのは、つまり自分に素直になったってわけです。もう無理しない、自分に嘘つかない、周り気にしない。
こういう絵をけなしているわけじゃあないですよ。解りますよね。漫画のほうが優れているとかそういうことじゃないですから。