どうも…。
一応、こんな感じ…。これでも台詞を結構変えてるんですよ。今回は、台詞を先にいれましたけど、逆もあります。上の場合、登場人物の発言と構図や表情、ポーズを合わせます。難しいのは、性格をポーズや表情に投影することです。だから、無口な人には、他の人がそれとなくその無口な人の表情や行動を説明させたりして補わせるんです。もちろん、その説明する人の性格も、おせっかいで世話好きという性格に設定しておきます。
こんなことをいろいろ考えるのもとても面白いものです。ここからは、ちょっと自慢話になりますが、僕は漫画って、実は一番高度なテクニックを使うんじゃないかな、って思うんですよ。
上のような段階では場面の構図アングル、人物のポーズ、表情、台詞、コマ割り等を考えるわけです。この後に、実際に人物を描き、周りの背景、風景そしてイメージ画面、演出効果画面、オノマトペ…といったことを一人で黙々とやっていきます。
アニメ、映画でいうと、演出、脚本、舞台背景、演技…、細かくいうと、服装、髪型、化粧のデザイン、作画、動画、時代考証、照明や音響効果…。漫画は目で見ます。嗅覚や味覚は映画もそうですが間接的にならざるを得ません。でもね、僕はここが優れているポイントと思います。先程も書きましたがオノマトペ。ひょっとして映画より表現できてるんじゃないかって…。どんなに美味しそうに料理を撮っても、漫画のように料理の絵と、トロ~リ、ポヨッ、プルン、サクサク、モグモグ、ズズ~、アフッ、バクバク、パクパク、ングッ…料理の形態や状態、食べる時の仕草、口の音、箸やフォーク、スプーン、お玉、泡立て器、お皿などの食器や道具…のオノマトペを絡め合わせることはできないのだから。
映画よりってのは、正直言えないけど、見ている人はかなり料理の美味しさが伝わって来るんじゃないかな。日本人じゃないとなかなか分からないと思いますが…。
余談ですが、僕は『…ひねもす のたりのたりかな 』っていう和歌を、学校?で習ったような気がしますが、その時、はっとしました。『のたりのたり』って?オノマトペ?江戸時代ですよね、これ。凄く印象に残っててもう忘れることは無いでしょう。
日本人ってすごいと思うんですよ。